こんやもラジオルルイエ 今宵の永遠に付き合う皆様、どうぞよろしく… □ 今夜紹介する楽曲 □ サイケデリック・インストゥルメンタル/ザ・スパイダース わたしの祈り/小山ルミ マンズ・マンズ・ワールド/ザ・ボルテイジ ジャスト・ア・リトル/ザ・リード ジャンピン・ジャック・フラッシュ/ザ・テンプターズ ハイウェイの孤独/ズー・ニー・ヴー ハイウエー・ラブ/ブルー・シャルム サイケデリック・インストゥルメンタル/ザ・スパイダース 主演映画第三作目 1968年5月封切りの 日活『ザ・スパイダースの大騒動』 で使用された楽曲 凡百のテケテケ・エレキバンドには 到底真似できない おしゃれな サイケ感 ジャジーな フュージョン感 ここまでできなきゃ いけないのか スパイダースが エレキ・インスト・バンドとしても 相当の実力を備えていた事が わかります。 わたしの祈り/小山ルミ 1968 70年代は セクシー歌謡路線の トップスタアだった 小山ルミの 清純派アイドル時代 1968年にビクターから出した 唯一のシングル 『はじめてのデート』のB面 同年の映画『ある少女の告白 純血』に歌唱シーンがある 和製R&Bの隠れた名曲 A面のかわいらしさから うってかわって 低音ピアノ ギターの低音弦奏法から テナーサックスがむせび泣く 夜の街を連想させる ジャジーなサウンド のイントロで始まる ビクターからテイチクに 移籍後の 70年代は 「さすらいのギター」などの ヒットがあり 独特のグルーブ感のある 歌唱は現在でも 根強い人気がある (1968年だとまだ720の司会とか スナッキーガールズをやっていた頃っすね 小山ルミも父親がアイルランド人という ハーフで このハーフというキーワードは GS時代ガールズ・ポップの シンボル的存在だった 戦後、アメリカ軍の 駐留に伴って生まれた たくさんの混血児たちも ちょうど、GSブーム のころに思春期を迎え とりわけ、 当時大漁にデヴューした ハーフの少女たちは GS特有の 無国籍性を 存在そのもので 体現していたといえる 1965年に各社から 一斉に発売された 60年代コンピレーションCD 『キューティ・ポップ・コレクション』 シリーズでも ジャケットを飾ったのは 小山ルミを筆頭に ほとんどが ハーフのガールシンガーだった また、 1968年というのは GSギャルたちの ひとつの終焉の時期でもあり カルメン・マキが フォーク調の 「時には母のない子のように」 でデヴューした 1969年春に GSギャルの時代が終わる ちょうど、 東大で安田講堂の攻防戦が あったり、新宿に フォークゲリラが 出現した頃で 世の中の空気が がらりと変わってしまった。 これ以降、 日本の女性シンガーは ”フォーク”のモードに入ってしまう □マンズ・マンズ・ワールド/ザ・ボルテイジ 我ながら渋い選曲を してしまいましたが 調べたらこの名カヴァーを ルルイエで一度も 使っていなかったことが 判明し、深く反省しております R&Bバンドを標榜していた 日本のGSの大半が 実は ストーンズやゼムといった 白人R&Bをカヴァーしていたに すぎない中で 黒人ソウル音楽しか レパートリーにしなかった 数少ない本格派バンドが ボルテイジだった 68年8月にリリースされた 唯一のアルバム『R&Bビック・ヒット』 のA面6曲目に収録されているのがこの曲 ジェイムス・ブラウンのヒット曲 マンズ・マンズ・ワールドのカヴァーだが GSのアイデンティーティーを 失わない、そのチープな 演奏ぶりは感涙モノ 特に感動的なのは ドラムの金剛文治のソロ このアルバムの レコーディングの 際には ソウルミュージック R&Bミュージックなど ブラック・ミュージックを 日本に紹介した第一人者 桜井ユタカ氏 が付きっきりで アドバイスをしたという からその気合いの 入り方に 尋常ならざるものを 感じます。 □ジャスト・ア・リトル/ザ・リード 1968年10月25日リリースだった リードのファースト・アルバム 『ザ・リード・ゴーズR&B』 に収録された曲 ”ロックン・ロール・リバイバル” という当時の風潮に便乗し、 オールディーズのR&B的解釈を 試みたアルバムであったが 実際にはR&Bというより ブルース・ロック といったほうが近い 仕上がりだった。 GSとしてデビューすることになった 在日アメリカ人バンド 1968年10月に 発足したばかりのRCAビクターから 第一回新譜として 和田アキ子 ブルー・インパルスら とともに売り出された その時のデヴュー・シングルが 1968年10月25日リリースだった 「悪魔がくれた青いバラ」 だった 「誓いのフーガ」や 「サウンド・オブ・サイレス」路線を 狙ったソフト・ロックであったが 地味すぎたのか 不発に終わった。 もっぱら、メンバーの 日系人アーダクル・タミヤ の美少年ぶりが売り物 というだけで 結局、彼らは たんに外国人の グループというだけであって スーナーズのような 衝撃を日本に与えることは なかったのである。 しかし、 リードといえば 当時のミュージシャンならば 知る人ぞ知る存在で リード・ギターの マーク・エルダーが チョーキング奏法を 日本に持ち込んだ まさにその人なのである。 それまで、 日本のバンドは チョーキングを知らなかったのである ザ・リードは 赤坂のクラブ「チータ」の ハウス・バンドとして 活動しており マークの演奏を見て 度肝を抜かれたという GSマンは多い そこには マークのブルース・ギターを 盗み見するために 日本のGS連中が 毎晩のようにやってきていた というのである。 ダイナマイツの山口富士夫も その一人で 「とにかくアンプはボリュームいっぱい トレブルもベースもいっぱいにして こうやってチョーキングすれば クリームみたいな音が出るんだっていうのが 俺は見てすぐわかったわけ で、真似してみたら 同じ音が簡単に出た」 と『日本ロック大系上巻』に証言がある 山口富士夫が ギブソンのES-355ステレオ・ヴァージョン を使うようになったのも その時にマークが使っているのを見た影響だと言っている このほかにも 柳ジョージ 浅野孝巳 陳信輝など 多くのミュージシャンが マークの演奏を見て ブルース・ギターを学んだことを証言している マーク・エルダーは チョーキング奏法の伝道師 と呼ぶべき存在だ ジャンピン・ジャック・フラッシュ/ザ・テンプターズ 1969年4月20日、 東京・新宿厚生年金会館大ホールにて 開催された テンプターズ・ファン・クラブ例会でのライヴ このイベントではテンプターズの ライヴをはさんで メンバー愛用品のプレゼント・コーナー ファンからの質問に直接メンバーたちが 答えるQ&Aコーナーなどを 盛り込んだ テンプターズの親睦会的要素の強いものだった 会場を埋め尽くした ティーンエイジの 女の子たちの つんざく、黄色い悲鳴と 「テンプ」コール サイレンの効果音がなり響き ギター・アンプの上など 数カ所におかれた 赤いパトランプが点滅する中 演奏がスタートするという 演出が効果的だった 「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」で このライヴはスタートした この様子は 後にリリースされた テンプターズ唯一の ライヴアルバム 『ザ・テンプターズ・オン・ステージ』で その一部を聴くことができる ハイウェイの孤独/ズー・ニー・ヴー ズー・ニー・ヴー 「白い珊瑚礁」のヒット曲を持つ 和製サム&デイヴと呼ばれたグループ 渋谷のレストラン・クラブ "カバーナ"の専属として腕を磨いていた もっぱら通好みのR&Bを レパートリーにしていた事 で評判を呼び コロンビアから 当時としては異例のアルバムによるデヴューを飾ったグループ。 1968年10月10日リリースだった 彼らのファーストLP 『ズー・ニー・ヴーの世界/R&Bベスト・ヒット』 収録のオリジナル曲 ズーニーヴーの オリジナルの中では 最もガレージ的な曲で スリリングな R&Bサイケの傑作 1987年にアメリカでリリースされた日本のGSコンピレーション 『Sixties Japanese Garage - Psych Sampler』にも 「Lonely Highway」のタイトルで紹介された。 □ハイウエー・ラブ/ブルー・シャルム アスナロ @posupo13 @marquis_de_d ドライビングソングと言えばハイウェイの孤独とアイムショックド、かもしれませんが、ハイウェーラブもよろしくお願いします! ドライヴィング・ブルース/井上宗孝とシャープ・ファイブ 燃えろサーキット/ザ・リンド & リンダース とかもあるけど 作曲家、馬飼野康二(マカイノコウジ) が在籍していたことで 知られるグループ 1968年結成 六本木のクラブで 演奏していたところを 西郷輝彦に 見出され CBS・ソニーと契約 69年1月に 「抱きしめたくて」 でデヴューした GS的外見にもかかわらず 当初は ”ムード歌謡のヤンググループ” というキャッチコピーで 全くのムード・コーラス・グループとして 売り出された 当時は流行のムード・コーラスで行くか 落ち目のGS路線で行くか 迷いがあったようだ しかしその後は本来の路線に 転じ、1969年夏に出した 二枚のシングルのA面は いずれもGS調のものだったが ヒットには繋がらなかった お聞きいただいたのは その 1969年8月にリリースした 二枚のシングルのうちの一つで 『ハイウエー・ラブ』のA面 「ハイウエー・ラブ」 このバンドとしては最も GS色の濃い作品で サウンドエフェクト入りの ホット・ロット歌謡 オーケストラはなかった方が よかったのかもしれない ラジオルルイエでは リスナー様の お便りを募集しています。 リクエストや、質問なんぞも受付マッス! お手紙お葉書などに 番組へのご意見ご感想 を書いてお送りください 紹介されると 番組特製オリジナルステッカーと D,侯爵手書きのQシート 深海の不気味イラスト入り をプレゼントいたします D,侯爵への励ましのお便り待ってます。 どしどしお便り下さい --------------------------------------------------------------- FMおだわら 「ラジオルルイエD,侯爵宛」 〒250-8555 神奈川県小田原市荻窪300番地 小田原市役所1F FAX.0465-35-4230 --------------------------------------------------------------- D,侯爵への励ましのお便り待ってます。 --------------------------------------------- 『D,侯爵の『RADIO R'lyeh』』をパソコン・スマートフォンで聞く方法: FMおだわらの公式サイトの上部にあるバナーをクリックするか、 http://www.jcbasimul.com/?radio=fm%E3%81%8A%E3%81%A0%E3%82%8F%E3%82%89からJCBAインターネットサイマルラジオにアクセス なお、 広告非表示アドオンはOFFにしてください □聴けないかたはブラウザのFlash設定がOFFになっていないかご確認ください。 OFFであればONにしてください
by marquis_de_d
| 2018-04-01 21:00
| RADIO R'lyeh
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『D,の部屋』
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